唾液検査
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唾液検査

唾液検査とは、お口の健康状態を把握するための診断方法の一つです。この検査では、唾液中に含まれるさまざまな成分や菌の種類、数を分析することで、虫歯や歯周病などのリスクを評価し、また、お口の乾燥や唾液の質に関する問題を特定します。唾液は、口腔内の健康を保つために重要な役割を果たしており、この検査を通じて、早期にリスクを発見し、適切な予防策や治療計画を立てることが可能になります。
検査自体は非侵襲的で、短時間で済みます。患者様は特別な準備をする必要がなく、快適に受けられるため、定期的な口腔健康管理の一環として推奨されます。唾液検査の結果をもとに、個々の患者様に合わせたオーダーメイドのケアプランを提案し、口腔内環境の改善に努めることで、全体の健康維持にも寄与します。
唾液検査でわかること!
むし歯菌
歯垢は、むし歯の原因となる細菌が歯の表面に付着し、増殖することで形成されます。これらの細菌が増えると、プラークが歯に容易に付着し、さらには歯の健康を害することにつながります。
酸性度
(口腔内のpH)
唾液のpH値が低いと、つまり酸性度が高いと、口内環境も酸性に傾きます。この状態が続くと、歯の表面を覆っているエナメル質が溶けやすくなり(脱灰)、むし歯の原因となり得ます。エナメル質の脱灰は、歯が弱くなり、最終的には健康を損なう可能性があるため、非常に注意が必要です。
緩衝能
(かんしょうのう)
唾液には、むし歯の原因となる細菌が作り出す酸や、食事で摂取した食品から来る酸を中和する、すなわち緩衝する力があります。この緩衝作用は、歯の表面を守る重要な機能の一つです。この緩衝能力が低下している場合、歯のエナメル質をはじめとする歯質の溶解、つまり脱灰が進みやすくなります。
白血球
歯周ポケットに細菌や異物が溜まると、体は自然にこれを排除しようと反応します。その一環として、唾液中の白血球の数が増えることが知られています。白血球は体の防御システムの一部であり、感染や炎症に対抗するために活動します。
タンパク質
口内に存在する細菌や、歯と歯茎の間に蓄積する歯垢(プラーク)は、唾液中のタンパク質の量を増加させることが知られています。歯垢は、むし歯や歯周病の主な原因となるため、これが唾液の成分に影響を及ぼすことは、口腔健康にとって重要な意味を持ちます。
アンモニア
口内に存在する細菌が増えることにより、唾液中のアンモニア量が増加することがあります。このアンモニアは口臭の一因となるため、細菌の増加を抑えることは口臭対策にも繋がります。口内の清潔を保つことは、口臭を防ぐだけでなく、むし歯や歯周病の予防にも重要です。
あなたに最適なオーラルケア

ゆたか歯科では、むし歯や歯周病の予防を最も重視しており、患者様一人ひとりの口腔状態に合わせたオーラルケアの重要性を認識しています。口内環境は人それぞれ異なるため、唾液検査によって個々の状況を把握し、最も適したケア方法を見極めることを推奨しています。この検査を通じて、口内バランスを詳細に分析し、その結果に基づき、パーソナライズされたアドバイスをご提供します。日々のセルフケアにこれらの専門的な指導を取り入れることで、より効率的な予防が実現します。定期的な唾液検査を通して、むし歯や歯周病のリスクを減少させ、健康な口腔状態の維持を目指しましょう。
ゆたか歯科は、皆様の口腔健康を全面的にサポートし、一人ひとりに合った最適なケアプランをご提案します。
唾液検査でこんなこともわかります!
がんや生活習慣病のリスク
人間の遺伝子は、健康に関連するさまざまな情報を含んでおり、唾液から遺伝子を抽出し解析することにより、個人のがんや生活習慣病、例えば糖尿病などのリスクを把握することが可能になっています。さらに、唾液を利用してがんを早期に検出する手法に関する研究も進んでいます。
ストレス
唾液中に含まれる消化酵素の一種である「アミラーゼ」や、「唾液クロモグラニン(CgA)」という糖タンパク質は、ストレスの影響を受けてその濃度が唾液中で増加することが分かっています。この特性を活用し、これらの成分の濃度を測定することで、ストレスレベルを数値化し、定量的に評価することが可能となるという研究が進行中です。
疲労度合い
ヘルペスウイルスは、多くの人々が一度は感染するとされています。このウイルスは、感染後に唾液腺などに長期間残存し、体の免疫力が落ちると活性化します。その結果、活性化したヘルペスウイルスが唾液に混ざり体外に排出されます。この現象に基づき、唾液中のヘルペスウイルスの量を測定することで、個人の疲労度を評価することが可能であるという研究が発表されています。